健康お役立ち情報

2015/02/26

食べものの色の意味(6)親から子に伝わる色素

小林晃大

特定非営利活動法人医療機関支援機構 特別顧問

食べものの色の意味(6)親から子に伝わる色素

鮭(サケ)や鱒(マス)の身は赤っぽい色をしています。そのために赤身魚だと思われがちですが、実際には白身魚です。赤身魚に多く含まれる筋肉色素たんぱく質のミオグロビンと血液色素たんぱく質のヘモグロビンの量は白身魚と変わりがありません。では、どうして身が赤くなっているのかというと、カロチノイド色素のアスタキサンチンが多く含まれているからです。

カロチノイド色素とはカニやエビなどの甲殻類に含まれる赤い色のもとになるものです。この色素を多く含んでいる魚はオキアミなどの動物プランクトンをエサとしていますが、その動物プランクトンは淡水性単細胞緑藻のヘマトコッカスというものを食べています。このヘマトコッカスはクロロフィル(葉緑素)が多く含まれることから緑色をしていますが、動物性プランクトンの中に取り込まれるとアスタキサンチンに変化するのです。

動物はアスタキサンチンを体内で作り出すことができないため、植物性のヘマトコッカスの色素を受け継いでいます。白身魚の鮭は、アスタキサンチンを溜め込んでサーモンピンクとなっているわけです。鮭は産卵のために遡上するときに大量の酸素を取り込みながら激しく体を使うために活性酸素が多量に発生して、全身に大きな負担がかかります。これに耐えて、子孫へと遺伝子を残すために強い抗酸化成分のアスタキサンチンを蓄えているのです。メスの鮭は産卵すると身が白くなります。それは卵(イクラ)にアスタキサンチンを移して、活性酸素と戦う生命力を伝えているからです。このように鮭のエサの色素がピンクサーモンを作り、イクラの色へと引き継がれているわけです。

小林晃大

特定非営利活動法人医療機関支援機構 特別顧問

小林晃大

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