健康お役立ち情報

2014/05/29

日本人に適した食事の知恵シリーズ(3)

小林晃大

特定非営利活動法人医療機関支援機構 特別顧問

日本人に適した食事の知恵シリーズ(3)
年齢に合わせて食べ方が変わるのは
ご飯を中心の“口中調味”のおかげ

 日本人の食事の仕方は「口中調味」と呼ばれることがあります。日本人の食べ方は、ヨーロッパの伝統的な食事のマナーからすると、マナー違反に当たります。洋食は前菜、スープ、パン、メイン料理、デザートといったように、全員が同じ味付けのものを食べています。

 それに対して日本食の食べ方は、同じ食卓メニューでも初めに口をつけるのは人それぞれで、おかずの味が濃ければご飯を口に入れ、味が薄ければ味噌汁を飲むというように、異なった味のものを混ぜ合わせながら食べています。このような食べ方をしているので、汗をかいたあとや多くの量を食べたいときには口の中の味を濃くして、逆に疲れているときには薄味にするといった調整ができるようになります。

 こういった味のトレーニングを日々重ねてきたことで、年齢が進むにつれてあらわれてくる体の変化に合わせて、徐々に薄味の傾向にしていったり、淡泊な味の食生活へと切り換えていくことができるようになります。欧米の場合には、青年期の食事傾向が変えられず、高齢者になっても肉食中心の食事を引きずることが多くなってしまいがちな傾向があります。

 ただ、日本と同じく米食が多い中国や韓国などを見てみると、日本人のように年齢によって食事傾向が変えられず、やはり青年期の食事傾向が続いてしまうことが見受けられます。その理由は、ご飯の調理法の違いにあると推察できます。

 日本のご飯は炊くという調理法で、これは煮て、蒸 すという段階を経ています。それに対して大陸では煮るか、蒸すか、炒めるかという調理法で、これは水質が関係しています。日本の水は地域によって差はあるものの、多くはカルシウムとマグネシウムの含有量が少ない軟水です。大陸では含有量が多い硬水が多く、普通に炊くと芯が残ります。これはカルシウムとマグネシウムが米に染み込んで水分と熱が中に伝わりにくくなるからです。煮る、蒸す、炒めるという調理法をすると、おいしく食べるためには味付けが必要になりがちです。炊いたご飯は、そのままでも食べられますが、お粥も炒飯もたいていは味が必要です。ご飯に味がつくと、それに合うおかずの種類が限られてきます。ですのでご飯とおかずでの調整が難しく、欧米同様に青年期の食事傾向が続いてしまいがちになってしまうわけです。

 炊飯器の進歩のおかげで、海外でも炊いたご飯が食べられるようになりましたが、日本人のように初めから茶碗を持って食べるスタイルではなく、おかずを楽しんでから最後のほうに、ご飯を食べています。食べ物の種類だけでなく、食べ方も、それぞれの国の食文化であり、日本人の長寿を支えているといえるでしょう。

年齢に合わせて食べ方が変わるのは ご飯を中心の“口中調味”のおかげ

小林晃大

特定非営利活動法人医療機関支援機構 特別顧問

小林晃大

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